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と云うから承知しない訳にも行かなかった。私と仙吉とが旅人のつもり、此の物置小屋がお堂のつもりで、野宿をしていると、真夜中頃に信一の狼が襲って来て、頻りに戸の外で吠え始める。とう/\狼は戸を喰い破ってお堂の中を四つ這いに這いながら、犬のような牛のような稀有けうな呻り声を立て、逃げ廻る二人の旅人を追い廻す。信一があまり真面目でやって居るので、掴まったらどんな事をされるかと、私は心しんから少し恐くなってにや/\不安な笑いを浮かべながら、其の実一生懸命俵の上や莚の蔭を逃げ廻った。
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