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これらの言ことを聞いた後のちに、抽斎の生涯を回顧すれば、誰人たれひともその言行一致を認めずにはいられまい。抽斎は内うち徳義を蓄え、外ほか誘惑を却しりぞけ、恒つねに己おのれの地位に安んじて、時の到るを待っていた。我らは抽斎の一たび徴めされて起たったのを見た。その躋寿館せいじゅかんの講師となった時である。我らは抽斎のまさに再び徴めされて辞せんとするのを見た。恐らくはそのまさに奥医師たるべき時であっただろう。進むべくして進み、辞すべくして辞する、その事に処するに、綽々しゃくしゃくとして余裕があった。抽斎の咸かんの九四きゅうしを説いたのは虚言ではない。
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