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壮観といおうか、惨憺さんたんといおうか、夜来の雨を加えて、濁り漲みなぎった水は、高松城ひとつを、その湖心にぽつんと残しているほかは、その石垣も、濶葉樹かつようじゅの森も、刎橋はねばしも、屋敷町の屋根も、部落も、田も畑も、道も、水底にかくして、なお刻々、水嵩みずかさを増していた。
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