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新八の唄には、あの盲人のうたった調子と似たところがある。人の世のたのみがたさ、愛憎のむなしさ、生きることのはかなさといったものを、ひそかに嘆き訴えるようなひびき。それは唄というより、独りしずかに詠嘆するというような感じであった。――やがて唄が終ると、新八は三味線を置き、おみやといっしょに礼をしてから、お耳をけがしまして、と云って手を膝ひざに置いた。その顔はやや紅潮し、眼は自信と満足の光を帯びていた。充分にうたったという自負が、その姿勢ぜんたいにあらわれているようであった。
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