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こう云ううちに正木博士の態度が、シドロモドロに崩れて来た。天地が引っくり返っても平気の平左へいざと思われたその大胆不敵な、浅黒い顔色が、みるみる真赤になり、又たちまち真青に変化した。中腰になって両手を伸ばしつつ、私の言葉を遮さえざり止めようとして狼狽ろうばいしている態度が、新しく新しく湧き出る私の涙越なみだごしにユラユラと揺らめき泳いだ。しかし私は皆まで聞かなかった。
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