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セックス1回しか射精出来ない「プレーボール!」「でも……でも……でも……」
いまや夜もふけて、まさに幽霊が出そうなころだった。イカバッドは心重く、しょんぼりと、家路をたどり、タリー・タウンの上にそびえる高い丘の斜面を進んで行った。その日の午後には、彼はこの丘をあんなに楽しげに越えてきたのだった。時刻も彼と同様、陰鬱いんうつだった。はるか下のほうには、タッパン・ジーの水が暗く、ぼんやり、荒寥こうりょうとひろがり、陸のかげにしずかに碇いかりをおろしている帆かけ舟の高い帆柱があちらこちらに見えていた。真夜中のひっそりした静けさのなかに、番犬のほえる声が、ハドソン河の向う岸からさえ聞えてくるのだった。だが、そのほえ声もあまりにぼんやりしてかすかなので、自分はこの、人間の忠実な仲間からさえも遠くはなれているのだ、と感じるだけだった。ときたま、鶏がふいに目をさまして、長く尾をひいて鳴く声が、遠く、はるかに遠く、丘の間のどこかの農家から聞えてきた。だが、それも彼の耳もとに夢のようにひびくだけだった。生きものがいるしるしは、彼の身のそばにはなにもなかった。ただときどき、蟋蟀こおろぎがもの悲しく鳴いたり、食用蛙がえるが近くの沼で、寝ごこちが悪くて急に床のなかで寝がえりをうったかのように、咽喉のどをならしているだけだった。
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「これが精一杯のところですよ」「こら、お豊何をふくれるのだ? ふくれると嬢むすめっぷりが下がるぞ。何もそう不景気な顔をせんでもいい、なあお豊。卿おまえがうれしがる話があるのだ。さあ話賃に一杯注つげ注げ」「……超常識的な科学物語……先生と正木博士をモデルにした……」セックス1回しか射精出来ない後へ逆飛び逆躍びしながら「本当かい?」
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