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「――御身と信長とを、並び立たせた今の時代が無情じゃな。所詮しょせん、あなたは信長の敵ではない。甲山は文化に遠く、信長は地の利を得たりというが、否、重因はそれではない。信長は、一戦一戦戦うにも、一令一令政治するにも、心の裡うち、かならず朝廷を忘れず、朝廷の奉公人をもって、武門自身の本分としておる。皇居の造営、馬揃いの天覧など、ほんの一事だが、また信長の万事ともいえる。当然じゃ。甲州ならずとも、割拠の群雄に属するものが、みな帰するところへ帰してゆくのは」
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