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そのときの甲斐の、やわらかな声や、白い歯の覗くやさしそうな顔が、いまでも記憶に深く残っている。そうだ。そのつぎにやはりここで、この廊下で、甲斐と自分はあの樅ノ木を見た。そのときはいまのように雪が降っていて、自分はあの方に抱きついた。
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